ひまわり7号のトラブルは太陽妨害が原因
気象庁から、ひまわり7号の地上処理システムに不具合発生の原因が発表された。
運輸多目的衛星新2号(ひまわり7号)の気象観測の地上処理システムの復旧について
今回の不具合は太陽妨害によるシステムの誤動作が原因のようだ。この太陽妨害とは何かについては、上のプレスリリースに説明がある。
「太陽妨害」とは
太陽からはさまざまな周波数の電磁波が輻射されております。
地上設備のアンテナは常に静止軌道上の衛星に対して向けられており、この延長線上を太陽が横切るときに衛星からの電波に太陽からの電磁波が加わり通信品質の劣化が生じます。
これを太陽妨害と呼び、北半球に受信設備がある場合、春分の日の前と秋分の日の後にそれぞれ数日間正午頃に発生します。
ちなみに太陽妨害については、春分・秋分季の観測計画の中ではきちんと考慮されている。それにもかかわらず今回の障害が発生してしまったのは、ひまわり7号への交代後の初の太陽妨害で出てきたバグ(?)ということではないだろうか。また、ひまわり6号は東経140度、ひまわり7号は東経145度と、少し離れた位置に静止しているため、気象衛星の方角を向くアンテナが太陽妨害を受ける時間帯も若干異なるはず。もしかするとそういう違いも影響したのかもしれない。
なお衛星配信の運用計画によると、もともとひまわり7号の地上設備点検が11月9日から始まる予定だったし、せっかくだからひまわり6号の運用をもうしばらく続けよう、ということになったようだ。ひまわり運用状況によると、12月22日からひまわり7号に戻るようである。
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