「ひまわり」入札に関するスカパーJSATの苦情が政府調達苦情検討委員会に受理された
スカパーJSATが申し立てていた「ひまわり」入札に関する苦情であるが、本日それが受理されたことが明らかとなった(受理の決定は昨日らしい)。
内閣府の政府調達苦情検討委員会は28日、次期気象衛星「ひまわり」の運営の一般競争入札への参加資格取り消しを不服として、スカパーJSATが検討委に申し立てていた苦情を受理した。
ただし今回の受理は、一つ前の記事スカパーJSATが「ひまわり」入札で政府調達苦情検討委員会に苦情申し立てに述べたようにあくまで「苦情申立書を受理」したことを意味するだけであって、最終的な結論については何も言っていないことに注意してほしい。最終的な結論については、これから90日以内に公表される報告書の中で明らかとなる。しかし本件に関する契約の締結は、おそらく結論が出るまでは停止されることになるだろう。
先の記事にまとめた事例の中では実際に再入札が提案されたケースは1件しかないが、今回は入札参加資格取り消しに至った原因がスカパーJSATの「責任」というよりは「不運」という印象が強いため、委員会ではこれまでとは違う観点からの議論になる可能性もある。
「ひまわり」運用事業の入札は日本最初の衛星運用PFI案件として注目されていたが、まさか最初の案件からこんな大荒れの展開になるとは誰も想像していなかっただろう。しかもその原因を作ったのは、本件とは全く関係のない特許庁という組織と、大会社NTTデータの一部の部署。なんだか「風が吹けば桶屋が儲かる」を思い起こさせるような玉突き現象で、関係者は今ごろ「なんで特許庁システムなんかに振り回されなきゃいかんのか」とうらめしく思っているかもしれない。。。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント