ひまわりと重要課題推進枠と宇宙関連予算
気象衛星「ひまわり」の予算が認められたという話はすでに書いたが、その詳細に関連する記事がいくつか出ているのでメモ。
まずは「重要課題推進枠」。日経新聞の記事(12月22日)によると、
気象庁は22日、2009年度予算の「重要課題推進枠」で、静止気象衛星「ひまわり」後継機の整備予算77億3200万円が要求通り認められたと発表した。
この「重要課題推進枠」とは一体何だろうと調べてみると、東京新聞の記事、復活折衝を廃止重要課題推進枠 麻生首相決定へには、これまで「復活折衝」という手続きでおこなわれていたものを、来年度予算からは首相自らが決定する「重要課題推進枠」と呼ばれる手続きにした、というような説明がある。では復活折衝とは何か。これがまたよくわからない。もちろん字義通りに解釈すれば「財務省原案で認められなかった予算を復活させるための交渉」となるだろうが、ちょっと検索してみると「あんなの出来レース」と述べているページも多数みつかる。ということは「ひまわり」の予算も、最終案で復活させる目玉として「重要課題推進枠」に回ったということなのだろう。
次に宇宙関連予算であるが、これも日経新聞の記事(12月24日)、
政府の宇宙開発戦略本部事務局は24日、2009年度の宇宙関連予算が08年度比10.4%増の3488億円になったと発表した。今年8月に施行した宇宙基本法を受け、宇宙予算の伸び率は前年度の約0.5%から大幅に拡大した。野田聖子宇宙開発担当相は同日の閣議後の記者会見で「来年作成する宇宙基本計画のいい足がかりができた」と話した。
財務省原案からは、現在稼働している気象衛星「ひまわり」の後継衛星の開発費77億円や、地球観測衛星「GCOM」の関連経費25.5億円などが上積みされた。
宇宙関連予算の増加分約300億円のうち77億円が「ひまわり」関係ということになる。なんとなく、国民から反対を受けにくい予算を「重要課題推進枠」に回したような感じである。さすがに、「ひまわり」の打ち上げに税金の無駄遣いとか文句を言う人が多いようには思えないので、ある意味予算を増やすには「安全パイ」である。なので、目立つところに「ひまわり」を入れて、宇宙関連予算も増えて、大臣の面目も立った、ということになろうか。
宇宙関連予算というくくりで見れば、全体の中で「ひまわり」の予算規模はそれほど大きなものではないし、今後もよほどのことがない限り、まあなんとか続くのではないかという気がしてきた。楽観的すぎるだろうか。。。
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