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高速回転する大迫力の台風映像

本日、MTSAT-2の高速スキャン(rapid scan)機能を用いた台風観測画像(映像)が公表された。

The rapid scan research observations by MTSAT-2
(日本語 運輸多目的衛星ひまわり7号による小領域の研究観測について
(リンク先修正済み)

このページでは、MTSAT-2(試験中のひまわり7号のほう)で64秒ごとの高頻度で撮影した時系列画像をつなげた映像を見ることができる。大迫力の台風映像をぜひご覧いただきたい。

これは今年の台風1号(CHANCHU)を撮影したものだが、台風のメソスケール構造として、眼の中で低層の雲が回転したり、眼の壁雲やスパイラルバンドで雲が湧き立ち流れたりする様子などが、まことに克明に記録されている。すばらしい。

従来の「ひまわり」シリーズのように、衛星本体が自転しながら撮影するタイプ(スピン方式)の衛星ではこうした撮影は原理的に困難だったが、現在の「ひまわり」シリーズのように地球に対して一定の姿勢を保てるタイプ(三軸制御方式)の衛星となってこうした撮影が可能となったようだ。これまでも米国GOES衛星によるハリケーン観測ではこうした高速撮影が使われていたが、新「ひまわり」シリーズの登場で、いよいよ太平洋の台風に対してもこうした高速撮影ができるようになったのである。

こんな大迫力の映像を、研究目的に限定して利用するなんてもったいない。ぜひ広く一般にも公開してほしいものである。

参考:ハリケーンの高速撮影

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